mongolia2023rikkyo’s blog

立教大学異文化コミュニケーション学部2023年夏フィールドスタディA(モンゴル)のブログです

8/8午後〜8/9午前

【オボー見学】

8日の午後は、山の上にオボーを見に行きました。オボーとは木の柱の周りに石を積んだもので、宗教的な聖地とされたり、儀礼をするための柱とされています。私たちはオボーの周りを時計回りに回りながら、石を3つオボーに加える体験をしました。

 

オボーはシャーマン信仰において、天の神が柱を通り降りてくるものとされる説があります。また別の説では、オボーはモンゴルの自然との融合を表し、信仰の対象とされているというものがあります。オボーのある丘からもう少し登ると崖があり、そこから叫び、やまびこを聞くという経験もしました。

 

【乗馬体験】

8日午前中、私たちは約7000年前に中央アジアで人間が馬を飼いならして始まったとされる乗馬を体験してきました。私たちの引率の先生によると、日本の天皇の祖先はモンゴルの系譜を辿っているという説があるそうです(日本騎馬民族起源説)。

 

そんな乗馬ですが、私たちは現地の方々に手綱を引っ張ってもらいながら草原を走ることができました。モンゴルでは幼い頃から乗馬を始めることが多いようで、モンゴル文化教育大学の学生のなかには6歳頃から1人で乗り始めたという人もいました。日本の学生のなかには複数回騎乗する人もいるほど楽しく、日本ではなかなか出来ない、貴重な思い出となりました。

 

【8/8 夕食】

夕食前にモンゴルの馬乳酒、アイラグが振舞われました。アイラグは馬乳「酒」と呼ばれていますが、発酵の度合いによっては子供が飲めるほどアルコール度数を下げられるそうです。私たちが飲んだアイラグも匂いはマッコリのようでしたが、味はお酒というよりも、酸味が強いヨーグルトのようでした。アイラグは甘みのあるものと、ないものの2種類用意され、日本人学生には前者の方が飲みやすいようでした。

 

夕食はモンゴル文化教育大学の三年生が調理してくれました。前菜にサラダとスープが出された後、メイン料理として野菜と細切れ肉の入った麺を食べました。



 

【8/9朝食】

今日の朝ごはんはサラダとミルク粥とヨーグルトでした。日本人の口に合うように、お粥やサラダを用意してくれました。ヨーグルトは日本で食べるプレーンヨーグルトよりも少し酸っぱかったです。パンとバターとブルーベリージャムも机の真ん中に置いてあり、各々自由に取って食べました。さらに今朝はウルムというバターのもとも出していただき、パンと一緒に食べました。見た目は湯葉のようで、味はチーズよりもクセがなくおいしかったです。

 

【草原退化の視察】

朝のミーティングが終わった後、私たちは砂漠化した草原へ向かいました。モンゴルは美しい青い空と緑の草原だけではなく、「砂漠化」(=草原退化)のような深刻な環境問題も存在しています。都市開発が急ピッチで進められる中、ビルや道路の建設用に土砂が用いられるため、草原が掘り起こされているのです。草原退化を観察しに行く道中では砂埃が舞い上がるのを目の当たりにし、それが真実であることを感じました。到着してから、私たちは砂の丘を登り、途中でイネ科の植物に足を刺されました。

 

重機が砂を掘っているのを見て、M先生はその砂がウランバートルの建築のためのセメントになると教えてくれました。何度もここを訪れたO先生は、この地域でも植樹の取り組みがあるにもかかわらず、4年前と比べて砂漠化がさらに広がって深刻になっているとおっしゃってました。かつての緑豊かなこの場所が今は荒野になってしまったことを目の当たりにし、私たちは自然の悲しみと人間の責任を深く感じました。




by  ゆいな、あいさ、りさ、るか